イノセント・ボイス 12歳の戦場

1980年のエルサルバドルは、仕事を失った多くの貧しい農民を中心に結成された反政府組織FMLNと政府軍との間に激しい内戦がくり返されていた。11歳の少年チャバは、父親がアメリカに去り、母親と姉ロシータ、弟リカルドと暮らしている。ある夜、母親が仕事に出かけている時に、表で銃撃戦が始まった。家の中にも、弾丸が嵐のように撃ちこまれる。必死に兄弟を守りるチャバ。少年たちは12歳になると政府軍に徴兵されるのだ。この夜以来、母親は家で仕事をするようになった。ある日、学校に政府軍が押し入り、12歳になった少年たちを無理やりトラックに乗せて行ってしまった。友人アントニオも一緒に連れていかれたのだ。チャバの家に懐かしいベト叔父さんがやって来た。今は、反政府ゲリラのメンバーだという。一家でベト叔父さんを囲み団欒するも束の間、また激しい銃撃戦が始まった。この夜は、近所に住む女の子が弾に当たって死んだ。悲しむチャバたちに、ベト叔父さんはギターを奏で「ダンボ―ルの家」というプロテスト・ソングを歌う。兵士たちの突入により、学校内でも銃撃戦が展開。チャバの住む家も軍とゲリラの攻防に阻まれ、一家はママトーヤお祖母さんのいる川の向こうに移住する。まもなくチャバは12歳の誕生日を迎える。政府軍か反政府ゲリラか、いずれかに身を投じなければならない。
公開日
2006年1月21日(土)
監督
ルイス・マンドーキ
脚本
ルイス・マンドーキ オスカー・オルランド・トレス
撮影
ファン・ルイス・アンチア
音楽
アンドレ・アブハムラ
出演
カルロス・パディジャ レオノア・ヴァレラ ホセ・マリア・ヤスピク ダニエル・ヒメネス・カチョ グスタボ・ムニョス
製作年
2004
製作国
メキシコ
原題
INNOCENT VOICES
上映時間
112
INTRODUCTION
1980年代、中南米エルサルバドルは激しい内戦をくり返していた。オスカー・トレスは、少年時代をこの内戦下で過ごし、その記憶を元に1册の脚本を書き上げた。そして、02年、ハリウッドで活躍するメキシコ出身の著名な監督ルイス・マンドーキに自ら脚本を売り込んだ。かねてからメキシコに戻って映画を作りたいと思っていたマンドーキは、即座に脚本を気に入り映画化を快諾したのだ。こうしてトレスの体験記は、「イノセント・ボイス-12歳の戦場-」として映画化されることになった。12年間に及ぶ内戦は、7万5千人の犠牲者、8千人の政治的失踪者、100万人近い亡命者を生んだ。また、多くの少年たちが軍に徴兵され、現在も30以上の紛争地で、およそ30万人の子どもたちが兵士として働かされている。主人公チャバを演じるのは、3000人の中から選ばれたメキシコの少年、カルロス・パディジャ。母親役には『ルビー&カンタン』でヒロインを務め、ハリウッド大作にも出演している国際派女優レオノア・ヴァレラ。他「バッド・エデュケーション」のダニエル・ヒメネス=カチョ、脚本は「メッセージ・イン・ア・ボトル」「コール」のルイス・マンドーキ。製作総指揮には、「パルプ・フィクション」「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」などを生み出したローレンス・ベンダー。「アモーレス・ペロス」の名プロデューサー、アレハンドロ・ソベロン=クリが、南米の一流スタッフを結集した。
STORY
1980年のエルサルバドルは、仕事を失った多くの貧しい農民を中心に結成された反政府組織FMLNと政府軍との間に激しい内戦がくり返されていた。11歳の少年チャバは、父親がアメリカに去り、母親と姉ロシータ、弟リカルドと暮らしている。ある夜、母親が仕事に出かけている時に、表で銃撃戦が始まった。家の中にも、弾丸が嵐のように撃ちこまれる。必死に兄弟を守りるチャバ。少年たちは12歳になると政府軍に徴兵されるのだ。この夜以来、母親は家で仕事をするようになった。ある日、学校に政府軍が押し入り、12歳になった少年たちを無理やりトラックに乗せて行ってしまった。友人アントニオも一緒に連れていかれたのだ。チャバの家に懐かしいベト叔父さんがやって来た。今は、反政府ゲリラのメンバーだという。一家でベト叔父さんを囲み団欒するも束の間、また激しい銃撃戦が始まった。この夜は、近所に住む女の子が弾に当たって死んだ。悲しむチャバたちに、ベト叔父さんはギターを奏で「ダンボ―ルの家」というプロテスト・ソングを歌う。兵士たちの突入により、学校内でも銃撃戦が展開。チャバの住む家も軍とゲリラの攻防に阻まれ、一家はママトーヤお祖母さんのいる川の向こうに移住する。まもなくチャバは12歳の誕生日を迎える。政府軍か反政府ゲリラか、いずれかに身を投じなければならない。
CASTING
●カルロス・パディジャ(チャバ) 1994年生まれ。メキシコ出身。本作のチャバ役の3000人の中から選ばれた。スペインではアディダスのCMに出演。 ●レオノア・ヴァレラ(母親) 1972年生まれ。サンディアゴ出身。98年「仮面の男」でハリウッド・デビュー。99年「LES PARASITES」でヘジエ国際映画祭新人女優賞にノミネートされる。主な出演作は「テキサスレンジャーズ」(01)、「テイラー・オブ・パナマ」(01)、「ブレイド2」(02)、「Paraiso B」(02)、「ルビー&カルタン」(03)」、「Americano」(04)など。 ●ホセ・マリア・ヤスピク(ベト叔父) 1970年生まれ。メキシコ出身。02年舞台俳優としてメキシコ演劇批評家協会男優賞受賞。主な出演作は「Nicotina」(03)、「Sin ton sonia」(03)、「Tiro de gracia」(03)など。 ●ダニエル・ヒメネス=カチョ(司祭) 1961年生まれ。スペイン出身。03年「Nicotina」でメキシコ・アカデミー助演男優賞受賞。02年「Aro Tolbukhin:en la mente del asesino」でアカデミー賞外国語映画部門主演男優賞受賞。主な出演作は「天国の口、終わりの楽園」(01)、「バッド・エデュケーション」(04)など。
配給会社
アルバトロス・フィルム

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